ばっ!!


精いっぱいの力で両手を突っぱねて
先生の体を押しのけると
一定の距離を保ち尋ねる。


「なんでも知ってるって…
 どういうことですか?」


「どういうことって…
 そのままの意味だよ?」



一生懸命睨んでいるのに
先生には通じないのか
笑顔を返されてしまう。
埒があかない…
そう思いながら目線を逸らす。


「ただのはったりにしか聞こえませんよ。」


そう言った途端――


先生の顔から笑顔が消えた…