コウキ
「陽菜の事…抱き締めるのも
これで最後かぁ…。
俺が居なくなったら他の奴に
抱き締められんだろうなぁ…。」
《そんな事言って、ずるい…
陽菜だって思う…
この先…光輝は
違う女の子を
抱き締めるんだ―――…
そんなの…嫌だよ…》
光輝に力一杯しがみ付くと
キスをしてくれる。
最後のキス―――…
―――…その時
光輝の涙が
陽菜の頬に落ちた―――…
すると……
―――…バサッ
急に光輝は立ち上がり
陽菜に背中を向け
コウキ
「―――…ごめん
…陽菜が…
我慢してくれてんのに…
…俺…が…
…我慢出来ない…みたい…。
写真…ありがと…
大切にするから…
――――…バイバイ…」