光輝が引っ越す前日も
いつものように2人は
公園のベンチに座っている。
コウキ
「ここに座るのも
今日で最後か…」
少しため息混じりの声で
独り言のように呟く光輝に
ヒナ
『はぃこれ♪
最後のアルバム♪』
コウキ
「おぉ〜!</ありがと♪
全部で5冊にもなったね♪」
ヒナ
『うん♪
いっぱい取ったもんね♪』
陽菜から受け取ったアルバムを
ペラペラと捲りながら
コウキ
「…俺の………宝物♪」
ヒナ
『…陽菜だって…
………コレも…ね♪…』
ネックレスを触る陽菜は
今にも零れてきそぅな涙を
必死に堪える…。
光輝と約束したから…
“絶対に泣かない”
“笑顔の陽菜で
バイバイするんだ”
って…
―――…ふわぁ〜
少しの沈黙が続くと
光輝が陽菜を抱き締めた。