沈黙の間に耐えきれず
ヒナ
『―――…光輝?!…』
今にも
消えそうなぐらいの小さな声を
絞り出した…。
コウキ
「―――…俺…
転校する事に…なった…。」
ヒナ
『………ッ……』
《さっき聞いた話は
本当だったんだ…》
言葉が出ないまま
涙だけが溢れてきた陽菜に
光輝は歩く時に繋いだ手を
一段と強く握ると
コウキ
「…ずっと…言えなくて……
…………ごめんね…。
俺…
夏休み入ったらすぐ…
…………博多に行く…。」
《博多って…遠いよ…。
夏休みって…
後少ししかないじゃん…》
言葉に出来ない気持ちを
心の中で叫んでた―――…