ヒナ
『………ハァハァ…ハァ……』





光輝のクラスに着き

上がっている息を
落ち着かせながら
ドアから顔だけを覗かせて
教室の中を探していると
クラスの1人が陽菜に気付き






「光輝〜!」





振り向いた光輝に
指で陽菜を指差し合図をすると
“解った”と小さく頷いて
陽菜の元へと近付いて来た光輝に





ヒナ
『………光輝……
聞きたい事が………』





陽菜の前に立った
光輝の両腕を掴んで

震える声で
精一杯名前を呼んだ…










コウキ
「2人でサボッて
公園行こっか♪」





何かを察したかのように
耳元で小さく囁いて
陽菜の手を繋ぎ歩き出す。





―――――……





……―――――










公園に着いて
いつものベンチに腰を下ろす2人。








心地良い風が公園の木々を
サワサワと静かに揺らす音…。



公園の隣にある
保育園から聞こえてくる
賑やかな子供達の声…。