ヒナ
『そんな事…
…ある訳…ないじゃん…。

心配してくれて…
……………ぁ…ありが…と…』





コウキ
「陽菜先輩?!

…………泣いてるの?」





流れ落ちそうな涙を堪えながら





ヒナ
『…ぅ…ぅうん…

―――…違うよ…。』





コウキ
「違くないじゃない?!
何で泣いてるの?


―――…俺…

年下で頼りないかもしれないけど
陽菜先輩の事、本気で好きだし…



守ってあげたいよ―――…。」










“守ってあげたい―――…”










心配そぅに言う
光輝の声に





ヒナ
『―――…ぁ…会いたいょ…。』





コウキ
「………。」















…………何で?!





何ですぐに
返事してくれないの?










ヒナ
『―――…光輝…』















コウキ
「今すぐに行くから!

公園で待ってて!!」








――――…ガチャッ!










最後にそれだけ言われて


ガチャンと冷たい音がした
電話の受話器を1度眺めると
一瞬の沈黙が気になりながらも
公園に向った。