ガクガクとして力が入らず
自力では立ち上がれない足に
壁を使って
力を振り絞って立ち上がり










ヒナ
『……早く帰ろ。…』





フラフラとした足取りで
マンションの外に出て
知らない道を歩く。





ヒナ
『………家って…どっち?……』





隣街とはいえ普段通らない道は
真っ暗な空が一段と不安を募らせ





ヒナ
『……ここ…どこ?……』






暗闇に恐怖を感じ思わず
その場にしゃがみ込むと





―――…ベタッ…





スカートの上に
置いた手に感じた感触…





“やっぱ、処女は良いねぇ〜♪”



“ヤベー☆チョー気持ち良い〜♪”



“俺、もう1回やろ〜♪”










手に付いた白い物が何かを察し
地面に擦り付けながら





ヒナ
『……オェ……ウック………オェ……』





脳裏に蘇った現実に
今さら身体がガクガクと震え出す。





ヒナ
『………汚……ない…

…この身体……

…汚ない……よ―――…』