―――…次の日の夜。





陽菜は待ち合わせ時間に
重い足取りで向かうと

煙草を吸いながら待っている
新井先輩が座っていた。





ヒナ
『………遅くなって…
…ごめんなさい。』





新井先輩の隣へ腰を下ろすと

煙草を一口吸って





アライ
「俺も今
来たばっかりだから…」





ヒナ
『―――…あの…
話しって………』





アライ
「陽菜チャンの事…
好きになったから
付き合って欲しいんだけど…」





吸っていた煙草を
地面に擦りながら火種を消す。





ヒナ
『…ありがとう…でも…

…………ごめんなさい…。』





アライ
「どうしても無理?!」





強引で
全然引こうとしない新井先輩に
少し恐怖を感じて





ヒナ
『本当に無理です…。
ごめんなさい!』





陽菜は
その場から逃げるように
走り去った。