―――…カチャ





ママ
「………お帰り…」





《誰も起きてない》
と思っていた家から
お母サンの声が聞こえると





ママ
「卒業おめでとう…
3年間…良く頑張ったね…。」





―――…コトン





笑顔で陽菜を迎え
テーブルに置かれたケーキ。





ヒナ
『ケーキ?お腹一杯だから
食べれないよ…』





ママ
「専門学校は
自分のしたい事なんだから
頑張るんだよ。」





それだけ言うと
寝室へと行ってしまった…。










ほとんど家に居なかったからか
親とは
何となくぎこちなくなってて…



それでも





“専門学校に行きたい”





と言った陽菜に反対する事もなく
通わせてくれる親…。





陽菜の為に買って来てくれた
ケーキの箱を開けてみると…





【卒業おめでとう】





のプレートを見て…





ヒナ
『………お母サン…
…ありがとう……』





小さく呟き
陽菜はケーキを口に運んだ。