“じゃぁ〜ねぇ〜♪”
“またねぇ〜☆”
“バイバ〜イ♪”
飲んで騒いだパーティーが終わり
ほろ酔い気分で拓真と2人
帰りの車中…
ヒナ
『…あれ?この道…
……陽菜ん家?』
拓真の家に
向かっているもんだと思っていた
家路が違うのに気付いて
問いただすと
タクシ
「今日は
ちゃんと家に帰りなさい♪」
ヒナ
『え〜ぇ?!何でよ…』
タクシ
「もぅ一緒に住むんだから
今日ぐらいは
家に帰った方が良いよ☆」
ふてくされながら
返事をしない陽菜に
運転しながら空いている左手で
ヨシヨシと頭を撫でて機嫌を宥め
赤信号で止まると同時に
軽くキスをすると
“ね?”
と言った拓真の笑顔を見て
コクリと頷いた。
―――…キキキ
いつものように
家の近くまで送って貰らい
ヒナ
『………気を付けてね…』
―――…バタンッ
拓真の車が角を曲がって
見えなくなるまで見送り
スタスタと重い足取りで
家に向かった。