ホテルを出て
まだ薄暗い道を手を繋いで歩く。





去年は
差し出された手を取った。


今は
どちらからともなく
手を絡ませる。



そんな小さな事でも
幸せに思えたんだ。















ヒナ
『去年も
一緒に見たんだよね。』





陽菜が砂浜に腰を下ろすと
後ろから陽菜を抱き締める拓真。





ヒナ
『拓真が
こぅしてくれるだけでね
凄くドキドキして幸せなんだ…』





後ろから抱き締めてくれる
拓真の腕にしがみ付くと





タクシ
「俺だって……

陽菜と手を繋いだり

髪を撫でたり



陽菜に触れるだけで
ドキドキするし幸せだよ。」





そぅ言って
抱き締め返してくれる。





ヒナ
『正直…
去年来た時は拓真の事…
好きになるなんて
思ってなかった…。』





タクシ
「俺は感じてたよ♪
陽菜と
ずっと一緒だってね☆」





ヒナ
『嘘ぉ〜♪』





ケラケラ笑う陽菜をよそに