タクシ
「…せっかく来てくれたのに

ごめんね―――…」





ヒナ
『…ウッ……ク……』















何で拓真が謝るの?





悪いのは陽菜





全部





陽菜が悪い―――…










だから…





もぅ何も言わないで――…




お願いだから……





これ以上

優しくしないで―――…
















タクシ
「アイツが言った言葉…
マジでムカついて…

気付いたら俺――…

殴っちゃってた………」










―――…ポタッ…





拓真の一言一言が
陽菜の涙腺を弱らせ

我慢していた涙が
次第と大きくなり
雫となって零れ落ちる。





ヒナ
『―――…あ…りがと…

でも…

実乃莉サン達にも
聞かれちゃったよね…』





タクシ
「大丈夫…アイツらなら…
言わなくても解ってくれるから…

実乃莉も恵梨香も
心配してたよ?…」










ヒナ
『…………何で?…

…こんな…陽菜の為に…』





タクシ
「アイツらも俺と一緒で
陽菜の事が
好きだからだろ?…」





ヒナ
『…ウッ……拓……真…』