ヒナ
『………ハァ…ハァ…』





陽菜は大学を出て
近くの公園に着いた。





―――…ストンッ





ベンチに座り
膝を抱えて蹲りながら
顔を伏せて疼くまる。










きっと……



今まで適当に遊んで来たから
バチが当たったんだ。





不倫も何度かして
相手の奥サンにバレて離婚した人もいた。



避妊せずにsexして
“妊娠した”と嘘をついては
手術代として
金を貰ったりした人もいた。

ゴムを着けなくても男には内緒で
自分でマイルーラを使用していたから
相手は妊娠も信じる。



彼女いる人とは
わざと気のあるフリをして
別れさせるとあっさり振ってた。










―――…本当に





男に対しては適当で



相手の事を考えた事なんて
全くなくて…





自分中心で


自分さえ良ければ
それで良くて…





そんなツケが回って来たんだ。










《―――…また…

1人になっちゃうのかな…》





拓真との
楽しかった思い出も



拓真に
感じたドキドキも





まだ今なら
忘れられる…


まだ今なら
夢だったんだと思える…





翼の時だって
1人で乗り越えた…








泣かない





泣いたりなんかしない










大丈夫…



今までだって

ずっと人1だったじゃない。



――――…1人は慣れてる。





また

前に戻るだけの事…





ただ……



それだけの事―――…





だから

大丈夫……




1人でも

大丈夫―――…





瞳をギュッと閉じて

力一杯握りしめた拳からは
爪の跡で血が滲み



力一杯結んだ唇からは
血の味がした