―――…タッタッタッ





実乃莉サンは知り合いなのか
“待ってて”と言って
陽菜の肩をポンポンと軽く叩くと
走って拓真達に近寄って行った。










ミノリ
「……ホラ…拓真…」





介抱していた女性の手を払い
拓真を起き上がらせようとする
実乃莉サンに





アヤノ
「何であんな娘と
拓真クンが
付き合ってる訳?!」




少し離れて立っていた陽菜に
指を差して叫ぶと

辺りの視線が
一気に陽菜に向けられる中





“あんな娘って何よ!”



“誰とでも寝る
あんな娘じゃない!”



“あんた拓真に振られたからって〜”





2人の言い争いが聞こえ










《―――…あの人…

拓真の事…

好きなんだ――――…》







そぅ思った瞬間…





陽菜は

その場から走り出してた…。