―――…パサッ





ヒナ
『そぅ言えばさっ♪
明日は
大学行くって言ってたじゃん?

陽菜…
大学って行ってみたいんだけど…

着いてっちゃ駄目?』





読んでいた雑誌を閉じて
テレビを見ながら横になっている
拓真の隣に座ると





タクシ
「え?大学に?
良いよ♪一緒に行こう♪」





横になっていた身体を
起こしながら
ニコニコと笑顔で言ったかと思うと





タクシ
「――――…あっ!…」





ヒナ
『―――…ん?』





深刻な表情を隠すように
俯きながら小さな声で





タクシ
『―――…格好良い奴

……………探しに行くとか?…」





ヒナ
『…何?陽菜が
他の人を探しに行くとでも
思ってんの?!』





―――…ギュッ





タクシ
「―――…そんな事は
思ってないけど…

他に好きな奴
………出来ちゃったら困る…。」





陽菜を抱き締めて
顔を埋めながら言う拓真に





ヒナ
『そんな事ある訳ないじゃん!

陽菜はただ大学での拓真を
見てみたいだけだから
安心して♪』





またニコニコと笑顔になって





タクシ
「うん♪」





陽菜の頬に触れると
優しくキスをした。