―――…ガチャ…





ヒナ
『気持ち良かったぁ♪
拓真ん家のお風呂って
家の倍はあるね♪』





タクシ
「それ大げさ♪
俺も入ってこよぉ〜♪
待っててね☆」





―――…チュッ





陽菜の額にキスをして
部屋を出て行った。










拓真が部屋から居なくなると
陽菜は髪の毛を拭きながら
部屋の中をウロウロと歩いてみる。





沢山のカップや賞状が
立て掛けてある棚を覗きながら





ヒナ
『そう言えば…
実乃莉サンが前に言ってたっけ…

“拓真はサーフィンで
結構良い成績残してた”

って……その時のかな…』




誰も居ない広い部屋で
独り言を呟きながら
視線をずらしていくと
カップを持って笑顔で写ってる
写真も飾ってあって…





ヒナ
『本当に好きなんだなぁ…』





そんな事を口にしながら
嬉しそうに幸せそうに
写っている拓真の顔を見て
思わずニヤけた陽菜の顔が
ピタリと止まった。





―――…パサッ…





髪の毛を
乾かしていたタオルを落とす。





ヒナ
『――――…!!』