タクシ
「…………ぅ……」





身体を動かした
拓真の目が半分開いたかと思うと





タクシ
「……………陽…菜…

―――…え?!

……な…何で…陽菜が居るの?」





驚いた拓真は寝ていた体を起こし
ベッドに寄り掛かるように
体勢を整えた。





ヒナ
『…何で?…じゃないよ…
築サンから…連絡…貰って…
……急いで…駆け付けたのに…

………拓真ってば…
…自分だけ…スヤスヤ…寝てるし…』





タクシ
「…心配して来てくれたの?
………ありがと…」





ヒナ
『…当たり前じゃない…
……心配…するに決まってる…』





半ベソで話す陽菜に
拓真は包帯で巻かれた腕を伸ばし
優しく頭を撫でる。








タクシ
「アイツが撮った写真のネガ…
取り返したよ…。

同じ組に知り合いが居たから
一緒に頭下げて貰って…

ちょっと殴られて
気失っただけだから…」





ヒナ
『………そんな…事…』





タクシ
「情けねぇ〜よなぁ〜♪
それで病院運ばれるなんて☆」





陽菜の頭を撫でながら言う
拓真の胸元を握りしめ





ヒナ
『…そんな危ない事…
…………しないでよ…

何かあったらどうすんの?!』





タクシ
「………ごめん…」