――――…ガラガラ…





開けたドアの先に見えたのは…





あちこちを包帯で巻かれ
ベッドに横たわっている
拓真の姿だった…。





ヒナ
『…………ッ……』





その痛々しい姿に
両手で口を押さえて
悲鳴とも言えるような声を
押し殺す。





恐る恐るベッドに近寄り
そっと覗き込むと





傷だらけの顔…

頭の包帯…

青紫の痣になっている目元…










ヒナ
『―――…拓……真…』





その姿にガクガクと
震えが込み上げてくる手で
そっと拓真の頬に触れる。













―――…スースー…










ヒナ
『……………心配…掛けて…
……自分だけ…
…………スヤスヤ…寝てるな…』





――――…カタン…





腰が抜けたように
ベッドの横にある
パイプ椅子に座った。










ヒナ
『…でも…

――――…良かった。』





――――…ポタ…ポタ










拓真の髪を触りながら1人呟き

寝顔を見て安心したのか
陽菜の目からは涙が零れ出し
真っ白なシーツは雫で濡れる。