拓真はあの写真を見て
どんな気持ちだったんだろう…。
“俺が守るから”
拓真の言葉が
耳から離れないでいる…
――――…守る
どうやって?…
学校も休み
拓真の連絡を待つ毎日…。
――――…それから
3日が経った時だった。
――――…ブーッブーッブーッ…
テーブルの上に置かれた
ベルがブルブルと震動し
液晶を見てみると
03ー3〇〇〇ー〇〇〇〇
知らない番号が表示されていて
いつもなら掛けないハズが
この時は―――…
《………拓真?…》
直感で感じて
ベルに表示されている
番号に電話を掛けた。
――――…RRR…RRR…
―――…ガチャ…
♀
「はい。もしもし
○〇病院です。」
《………病院?…》
ヒナ
『…ぁ………ぁの…』
“あっ!看護婦サン
それ俺宛ての電話だから!”
電話の思いがけない相手に困って
言葉に詰まっていると
受話器の向こうから聞こえて来る
聞き覚えのある声…
「もしもし?陽菜チャン?」
ヒナ
『……き……築サン?』
キズク
「…拓真が…
病院に運ばれて…
……………今から来れる?」
―――…バタンッ!
返事もしないまま
ポケベルと財布だけを持って
家を飛び出した…。