ホッとしたような安堵の表情で





タクシ
「―――…あの男…

誰だか知ってる?
ココのヤクザ………」





《…………嘘…》







タクシ
「〔dream〕は〔patio〕
と違って…

バックに付いてる人達が
結構ヤバイ人達で…」





陽菜は
翼の言葉を思い出す。





《…だから?…だから翼は…


“ココには来るな”


って言ったの?
危ないから…》







タクシ
「あの男に…写真…
…撮られてたの知ってる?」





拓真の声が
頭上の方から響く。





ヒナ
『…この間…ココで会って…
………………見せられた…。』





タクシ
「………。」





ヒナ
『…でも…
知らなかったんだもん…。
ヤクザだって事も…

写真撮られてた事も…』





目を合わす事が出来ずに
俯いたまま小さな声で呟くと
拓真は陽菜の肩に頭を乗せ





タクシ
「あいつ…
やった女との写真撮って
それをネタに脅して…

シャブ打って
自分の言いなりにさせるんだ…。

俺は…そんな娘…
〔dream〕で何人も
見て来たよ…。」





ヒナ
『………ウッ……』





拓真の
アッシュ系で少しクセのある
柔らかくて長い髪が
サラッと陽菜の頬を撫でる。