そんな……



知り合いの彼氏と
付き合うような事…



陽菜には
信じられない





拓真は
どんな答えを出すのだろう。










ヒナ
『…………拓真…
ちょっと相談があるんだけど…』





いつもの様に
〔dream〕で
隣に座る拓真に声を掛ける。





タクシ
「…どうした?
柄にもなく深刻な顔して♪」





ヒナ
『…………颯太サンにね…
………告られたんだ…。』





タクシ
「…………。」





陽菜の言葉に
今まで
仲間と騒いでいた拓真までもが
深刻な表情になる。





タクシ
「……アイツ…良い奴だよ…。」





ヒナ
『…………それは解ってるよ…。
でもさ…
実乃莉サンって
彼女が居るんだよ…。』





タクシ
「………人の気持ちって
変わるものじゃん…。」





ヒナ
『そぅかもしれないけど…。

陽菜は颯太サンの事…
恋愛感情は無いよ……』





淡々と
会話だけを続ける2人。





タクシ
「付き合ってから
好きになる事もあるんじゃない?

俺は…
颯太のダチだから…
アイツの事を………


――――…応援するよ。」





拓真の言葉に





ヒナ
『……………解った…。
付き合ってみる…』





そぅ答えると





タクシ
「あんまり颯太を
イジメるなよ♪」





―――…ポンポン…





陽菜の顔を見ずに
頭を優しく叩いた。










それから颯太サンと
付き合う事になったものの
特に
何処かに出掛ける訳でも無く…



ただ時々
電話で話すだけ…



存在だけの関係…





拓真には悪かったけど
颯太サンと付き合い出しても
〔dream〕に通う事は
辞めなかった…。