タクシ
「お〜ぉ!すげぇ〜♪」





――――…バサッ





2人分の荷物を
ソファーの上に置くと

フカフカそうなベッドで
1人はしゃぐ拓真を見て
ドア入口に1人
呆然と立ち尽くす陽菜は










ヒナ
『…拓真と同じ部屋なんて
聞いてないよ?…』





ヒナ
「………ごめん…
アイツら付き合ってるからさ…

毎回、俺も誘われてたんだけど
相手が居ないから陽菜の事…
誘ったんだ…。」





ベッドから降りて
ソファーへ腰を下ろした拓真に





ヒナ
『…何…それ…
………人数合わせの為?…』





タクシ
「違うよ!!
俺は陽菜を連れて来たかったの!

俺と同じ部屋が嫌なら今から
もう1部屋、借りるから…」





ヒナ
『…別に…嫌な訳じゃ…

ただ…
何で言ってくれなかったのかな
って思って…』





タクシ
「…ごめん…
来る前に言ったら
断られると思って…」





俯いて答えた拓真に





ヒナ
『…そんな事…無いのに…
誘ってくれて
本当に嬉しかったんだから…。』