下校時刻になって
約束通り下駄箱に向かうと
先に来て居た光輝クンが女の子達に
囲まれているのが見えて
その場に立ち尽くした。





コウキ
「あ!来た♪」





女の子達の隙間から
陽菜の事を見付けると
スルリと人混みから抜け出し





コウキ
「良かった来てくれて♪
帰ろっ♪」





陽菜の前に立って
言い放った光輝の言葉に





“え〜?!
何で光輝クン、先輩と帰るのぉ〜?”



“アタシも一緒に帰りたぁ〜い”







女の子達のそんな言葉を背に
“またね♪”と手を振った
その手で



―――…陽菜の手を握った。