陽菜と夢衣は
何処か似てる所があって
他人に
同情される事が嫌いだ…。
この話を聞いて
《可哀想》なんて思ったら
きっと夢衣は
陽菜が同情してるのを感じる。
だから………
同情の変わりに
《高校生活を
送りたくても送れない
夢衣の分まで……》
ヒナ
『…うん…
頑張ってみようかな…。』
って応えると
ユイ
「夢衣は別に
強制してるつもりも
するつもりも無いから☆
陽菜なりに
ゆっくり考えてごらん♪
それでも“辞める”って言うなら
それはそれで夢衣は応援するよ♪
一緒にバイトすれば良いし♪
夢衣は
仲間が出来て嬉しいかも♪」
おどけてみせる夢衣を見て
陽菜なんかより全然
―――…大人に感じた。
こんな…
どうしようもない陽菜に
家の事情を
夢衣の気持ちを
話してくれた夢衣…。
―――…あの頃
“学校には行こう”
翼に言われた言葉を
思い出した…。
きっと翼も―――…
夢衣と同じ事を
言いたかったんだろう…。
中学の時は
翼の言葉で通えて
最後には
【仲間】を知った。
高校では?
考えても考えても
答えは出ない…。
でも…
《きっと解る時が来る…》
《答えが解るまで通ってみよう》
そんな気持ちで
高校2年生になった。