ヒナ
『………ハァ…ハァ…』
海岸を出て
暗い夜道をひたすら走った。
都会にはない真っ暗な道を見ると
怖さを感じて…
走るのを止めてしまうと
暗闇に飲み込まれそうになる…
♂
「あれ?!陽菜チャン?」
街灯が出てきた辺りで
声を掛けられ
ドキッとしながら声の主を探すと
女の子達と
楽しそうに喋りながら歩いてる
翔平クン達だった…。
ショウヘイ
「やっぱり陽菜チャンだ♪」
ヒナ
『………ッ…』
楽しそうにしてる
皆の邪魔をしたくなくて
気付かない振りをして
下を向いたまま
通り過ぎようとした時―――…
――――…グィッ!
後ろから
誰かに腕を掴まれた…。