ヒナ
『………ハァ…ハァ…』





海岸を出て
暗い夜道をひたすら走った。





都会にはない真っ暗な道を見ると
怖さを感じて…



走るのを止めてしまうと
暗闇に飲み込まれそうになる…
















「あれ?!陽菜チャン?」





街灯が出てきた辺りで
声を掛けられ

ドキッとしながら声の主を探すと



女の子達と
楽しそうに喋りながら歩いてる
翔平クン達だった…。





ショウヘイ
「やっぱり陽菜チャンだ♪」





ヒナ
『………ッ…』





楽しそうにしてる
皆の邪魔をしたくなくて
気付かない振りをして
下を向いたまま


通り過ぎようとした時―――…










――――…グィッ!










後ろから
誰かに腕を掴まれた…。