ジュン
「………陽菜チャン…
かなりテンパッテたから…


―――…俺

見てらんなくて…

置いて行けなくて…



連れて帰って来ちゃった…。」





後ろから聞こえる
純クンの声に





ヒナ
『―――…ごめんなさい…。』





ジュン
「………俺の事…見て…

翼と…

…間違えてたよ―――…」





ヒナ
『―――…ッ…』





後ろから純クンの気配が
近付いてくるのが解り
その場に立ち尽くす。





ジュン
「…噂では聞いてたんだ…。

―――…陽菜チャンが…


シンナーも援交もまた…
初め出してるって………
だけど…俺…


何もしてやれなくて…

どうしたら良いのか解らなくて…





―――…あの時の…



翼の気持ちが
初めて解った気がするよ…。

昨日の苦しんでる陽菜チャンを…
目の当たりにして…



〈1人に出来ない〉




って思った…。」





ヒナ
『…………。』





黙り込んで俯いている陽菜を
後ろから
そっと包み込む様に抱き締めると




















ジュン
「……俺じゃぁ…駄目かなぁ?…


翼の代わりは出来ないかな?…


傍に居るから…

1人にしないから―――…」