―――…高校初登校。





真面目で
頭が良さそうな娘ばかりが
揃っていて


髪の毛の色からしても
明らかに
陽菜だけが浮いていた。










通ってた中学は
自由な学校だったから
制服も
あるようで無いようなもので





ブレザーの娘も居れば
セーラー服の娘も居て





男の子のシャツを着てる娘。

セーターの娘。

パーカーの娘。





中学校なのに
今の公立高校なみで


ジャージやスポーツバックなんて
初めから無くて



通学カバンも

体操服も

好きな物で良かったから…




私立高校が
そんなに厳しい所なんて
予想もしてなかった…。










初めて声を掛けられた言葉が…





“前田サンてヤンキーなの?”







別に暴走族に
入ってる訳でも無かったし
その言葉に正直驚いた。





その娘は
髪の色のやり方を
聞いてきたんだ。










自分のレベルより高い学校で
付いていける訳も無く



気の合う友達も
絶対に出来る訳がないと思った。