ヒナ
『―――…純クン…
…陽菜…行きたい所があるから…
先に帰っててくれる?…』
ジュン
「…今の陽菜チャンを
…………1人になんか…
出来ないよ……」
一言だけ口にして
陽菜に着いて来てくれた純クン。
行きたかった
―――――…場所…
それは
いつも翼と来ていた
― 海 ―
―――――……
……―――――
―――…ザザーン…
2人で砂浜に腰掛けると
ヒナ
『…………ここでね…
一杯…一杯…
…翼と話したんだ――――…』
ジュン
「…うん…」
それから陽菜は
2人の今までの話をすると
ジュン
「―――…翼…
陽菜チャンが逢いに来てくれて…
喜んでると思うよ…。
…………でも…
辛いかもしれないけど…
いつまでも陽菜チャンが泣いてたら
翼は…悲しむな――――…」
それまで
黙って聞いていてくれた純クンは
優しく陽菜の髪を撫でる。