いつものように
翼のポケベルを鳴らして
連絡が来るのを待っていたけど





―――…この日…





翼からの連絡がくる事は
なかった…。










“何かあった時
いつでも陽菜と連絡が取れるように”







翼から貰った
ポケベルを握り締め





《何かあったら
ポケベルを鳴らしてくれる》








そぅ思いながら





連絡を待っても

何度ポケベルを鳴らしても





やっぱり
連絡がくる事は無く





《明日は
〔patio〕に行く約束してるから
会えるだろう》








そぅ思ってた

次の日―――…





〔patio〕に行く前に
もう1度ポケベルを鳴らしたが
連絡は来ないまま



陽菜は胸騒ぎを感じながら
そのまま1人
〔patio〕へ向かった…。










―――――……





……―――――










―――…ギィィ…





ドアを開け中へ入ると同時に
哲サンが陽菜を見付け
勢い良く走り寄って来て





ヒナ
『…哲サン…あの……』










テツ
「陽菜チャン!
来るの待ってたんだよ!
すぐこの携帯に電話して!純が出るから!」






血相を変えながら
携帯番号の書いてある
紙を陽菜に手渡たすと

早く電話を掛けるように
急かす哲サン…。





陽菜は意味が解らぬまま
公衆電話から
純クンが出ると言う番号に
電話を掛けた…。