翼に報告する為
学校から帰って来てくると
急いで着替えて
〔patio〕へ向かう。
―――――……
……―――――
陽菜が着くと
珍しく翼の方が先に来て居て
―――…カタン…
カウンター越しで
哲サンと話していた翼の隣に座わり
ヒナ
『翼…今日は早いじゃん♪』
テツ
「陽菜チャンの
学校報告が気になっちゃって
仕方が無かったみたいだよ☆」
哲サンがカウンターの向こう側から
翼より先に答えると
その言葉を否定もせずに
陽菜に優しく視線を向けた翼に…
ヒナ
『バッチリ♪頑張ったよ☆』
得意気に
ピースサインをすると
ツバサ
「良かったな♪
通えそうなのか?」
ヒナ
『うん♪ただ……
かなり勉強を頑張らないと…。』
ドリンクを
陽菜の前に置いてくれた哲サンと
顔を見合わせて
ケラケラと笑いだす2人…。
ヒナ
『2人共……
そんなに笑わなくたって
…………良いじゃん…。』
ツバサ
「ごめん…ごめん…
笑い過ぎたな♪
もし…
陽菜が良いなら
俺が勉強見てやるよ♪」
宥めるように
陽菜の髪を撫でる翼の手…
ヒナ
『え?!本当?…
でも……
陽菜…本当にバカだけど…』
ツバサ
「なぁ〜に言ってんの!今さら♪
そんな事、解ってたよ♪」
そぅ言って
また笑いだす2人に
ヒナ
『もぅ〜!
陽菜は真剣なんですけどぉ〜!』
ツバサ
「本当…陽菜は可愛いなぁ〜♪
まぁ中学生レベルなら
見てあげれるから良いよ♪
陽菜も俺だったら平気だろ?」
翼の優しい手が…
いつものように
――――…陽菜を包み込んだ。