翼が居なくなってから
言われた通り
席を立たずに待っていると





さっきの男と一緒に居た奴2人が
陽菜に近付いて来て





―――…ギシッ…






「翼に

“陽菜チャンを呼んできて”

って頼まれたから一緒に来て♪」





陽菜を間に挟んで座る2人に





ヒナ
『………そんな…』





《でも…

“ココで待ってろ”

って言われたし…》








「翼は地下駐車場の車で
待ってるから一緒に行こう♪」





陽菜の腕を掴んで
立ち上がらされると





《もしかしたら…
翼に…
何かあったのかもしれない…。》







陽菜は男達と一緒に
駐車場へ向かった。





―――――……





……―――――











「この車の中で待ってて
って言ってたよ♪」





―――…カチャ…





男が後部座席のドアを開け
陽菜を座らせると


さっき
翼に話掛けてた男がやって来て
陽菜の隣に座った。










―――…バタンッ!










勢いよく車のドアを閉めると
男2人が居なくなり





ヒナ
『………ぁ…あの…すいません…

翼に呼ばれて来たんですけど…

一緒じゃないんですか?』






「アイツなら来ないよ♪」





男は
さっきと同じ笑みを浮かべ





―――…ガバッ!





陽菜の上に覆い被った。