―――…ガタッ!










その場に居た溜まれず
勢い良く立ち上がった
陽菜を見上げながら





ツバサ
「……何処…行くの?」





ヒナ
『…ちょっ…ちょっと…
…………トイレに…』





心配気に問う翼を尻目に
沢山居る人達を掻き分け
トイレへと向かう。





―――――……










ヒナ
『………ふぅ…』





廊下に出て
人混みと熱狂からの解放感から
大きな息をして一つして



顔を上げると…





―――…そこで見た光景は










歩サンが
ふしだらな声を漏らしながら
知らない人と立ちながら
エッチをしていた。





ヒナ
『!!』





1人、赤面しながら
下を向いたままトイレに向かうが





その途中でも





抱き合って
イチャイチャしてる人ばっかりの中に
哲サンも居て





陽菜を見付けると

さっき会った表情と違い
焦点の定まっていない目付きで
近付いてきて
倒れ込むように抱き付きながら





テツ
「陽菜チャンもコレやるぅ〜?」





差し出した物…





………それは





―――…シンナーだった。










ヒナ
『……ぃ…ゃ……』





―――…ドンッ!





振り払うように逃げて
トイレの前まで走った陽菜は
急いでトイレのドアを開けると





そこにも…





個室にヤラシイ声が響いてる…。





見て見ぬ振りをして
そっとドアを閉めトイレを出た。










―――…その時。