意識が戻って気が付くと
ベッドの横で
陽菜の手を握っていてくれてる
奈緒がいる…。





ナオ
「…陽菜…辛かったね…。」





大粒の涙を流しながら
陽菜に抱き付いた奈緒…。








だけど…





もぅ陽菜には
流れる涙も無いんだよ…。





―――――……





……―――――










奈緒に送って貰い
家に帰って来たけど





“あいつが妊娠なんて…
まだ中学生だぞ!
まだ13歳なんだぞ!”



“そんな事…私だって解ってるわよ!”



“お前は気付かなかったのか!”





リビングからは
言い争う声が聞こえ
親に顔を合わせられなくて

見付からないように
すぐに自分の部屋へと逃げた。










―――――……










それからは
何もする気が無く
月日だけが過ぎて行き…





奈緒達は、やっぱり毎日
心配して来てくれてたね…。










でもね…。





いつもいつも陽菜は

皆に





迷惑掛けて…

心配掛けて…





それも辛かったんだ。





だから…





皆に会うのも辞めたんだよ…。









―――…そして





夏に遊んでた

【夜の世界】



に出て行ったんだ―――…