タンニン
「え〜今日は
これから体育祭の応援団を
男女1名づつ決めたいと思う。
誰か立候補する奴は
居ないかぁ〜?!」
朝のHRで騒ついている生徒の声を
掻き消すように担任が話し出す。
今年は学校側の都合で
5月に〔体育祭〕を
やる事になっていた。
――――…ザワザワ…
担任が
そんな事を皆に聞いたって
面倒な事を遣りたがる奴は
誰もいる訳がない。
“アイツが良いんじゃん?”
“アイツが向いてるよ☆”
なんて
押し付け合ってる始末。
決まらないで時間だけが経ち
先生が痺れを切らし
タンニン
「決まらないようなら
先生が推薦するぞ♪
前田と磯野なんてどうだ?」