僕等がいる檻の
反対側の檻には
ポメラニアンの
男の子抹茶と
雑種の
太郎が入れられていた。


抹茶は出せ出せと
一日中吠えていて

その横で太郎はよだれを垂らして座っていた。


皆、不安なんじゃよって
ゴンタ爺ちゃんは
言っていた。


うん。


僕も不安だ。


ご飯をだされても食べる気がしない。

ゴンタ爺ちゃんは
歯がないから
食べれないし

チビも不安で震えてるから
ご飯どころじゃなさそうだから

僕等の檻のご飯は
無くならなかった。