「千景ぇ?」

「だって…今日、朝はキスも何もしてくれなかった」

「…は?」

俺は訳が分からなくて、首をかしげる。千景は目尻に涙をためて、まっすぐにこちらを見る。あっ、メガネ危ないな

俺はメガネが割れたら危ないと思い、千景からメガネを取る

「朝、コンタクトつけてたのに何も言ってくれないし」

「…」

「キスも、抱きしめてもくれなかった」

「それは」

「しかも、学校休んでどこか行っちゃうし」

俺が口をはさんでもお構いなしで話を進めていく千景。こいつ、こんなに心の内をはっきり言う奴だっけ?もっと冷静でボーカーフェイスがうまかった気がするんだけど…

「…お前なぁ…」

「私のこと嫌いなんだ…」

「いや、それはない」

「じゃぁなんでコンタクトにしても何も言ってくれないの?コンタクトにしろって言ったのは真也だよ?」

今日はちょっと用事があって…そっちの方に頭が行ってたんだよな…