「……」

「真也が怪我したんだ。見てくれる?」

千景が俺を指さして言う。俺の脚は真っ赤に染まってます

「…俺的にはお前の体の方を見たいんだけど?」

それは俺も同感だ。男の脚よりも千景の体を見たい


じゃなくて!!

「ふざけんなぁ!ぜってぇみせねぇぞ!!」

俺は痛む脚を無視して千景を抱きしめた

こいつ…俺と同じ変態だ!!

「真也、大丈夫だよ。冗談だから」

「…」

「…」

俺と渉はしばらくにらみ合う。

2人の間に火花が飛び散っている間、千景は俺と渉を交互に見ていた

「…千景、俺は平気だから帰る」

「え?」

「…」

俺が踵を返し、病院を出ようとすると、千景が俺の腕をつかんで引っ張った

「!??」

「うお!?」

今のは俺の声じゃなく、渉の声だ