…あ!
あの後ろ姿…
「逢沢!」
あたしは、勇気を出して声をかけた。
「何だよ?」
「あ、あのさ…」
ダメだ。
逢沢の顔見れないし…
話も切り出せない。
「逢沢くぅーん!」
この声、美紀ちゃん…
今は見たくなかった。
「あーもー逢沢くんったら、憐ちゃんとしゃべって…
逢沢くんはあたしの彼氏でしょー?」
「…あぁ。」
ズキン!!
本当だったの…?
嘘って、言って欲しかった…。
やっぱり、逢沢って軽い奴だったの?
またあたし、騙されてたの?
「ってか早く行こうよ、逢沢くん!
…じゃぁ、また後でね、憐ちゃん。」
「ぅ…うん。」
逢沢と美紀ちゃんは、二人で行ってしまった。