一時間後…


「遅いなぁ、逢沢…」


早く終わらせるって言ってたのに。

美紀ちゃんと、なんかモメ事でもあったのかな…




ガラッ


教室のドアが開いた。


「…逢沢!?」


開いたドアの方を見ると…


そこには、逢沢は居なかった。


「ごめんね~逢沢くんじゃなくて。」


逢沢じゃなくて、美紀ちゃんだった。


「…え、あ、ううん!」


美紀ちゃんがここに居るってことは、逢沢と美紀ちゃん、話し合い終ったのかな?

てか、終ったんだったらなんで逢沢来ないの?


「宮前さん、ここで何してんの?」


「図書委員の仕事があるから、逢沢待ってるんだ。」


「逢沢くんを?
逢沢くん、帰ったと思うけど…」


え?

なんで?


「そうそう。
あたしね、逢沢くんと付き合うことになったんだあ」


…逢沢と、美紀ちゃんが?


嘘…。


嘘だ。