「美紀ちゃん、意外と腹黒いね…」


「意外と？
フツーに腹黒いだろ。」


前まではフツーに話しかけてくれて、優しい人とおもってたのに。

あたしと逢沢が話すようになったら、これか…。



だから逢沢には近づきたくないんだよね。



逢沢には悪いけど。


「逢沢があんなこと言うから、あたしが嫌われたじゃん。」


あんなきつく言うから。


「はぁ？
じゃぁなんて言えば良かったんだよ。」


だからもっと優しくさぁ…


「“そうなんだ。俺、真面目になったんだ。”
とか言えば良かったのか？」


「それはそれでムカつく！
つかなんか逢沢が女子と話してたらなんかムカつく！」


まぁ、あたしも女子だけどさ…。


いや、あたし実は男子なのかな？

あり得るよ。

この性格なら…。


「それってさ…嫉妬じゃね？」


はぁ！？

嫉妬！？


「なんであたしが嫉妬しなきゃいけないの！？」


「そんな照れんなって。
やきもち焼いてたんだろ？」


なんだそれ！

話をどーしたらそんな風に持っていけるの！？



あたしは嫉妬してない。

やきもちも焼いてなーい！