憐、だった。



「…お、お邪魔します!」


少し緊張した顔の憐。


私服…

超可愛い。

花柄のスカートって…

男子イチコロだぞ?

俺なんかイチコロどころか、ニコロ、サンコロ、ヨンコロ…


…ん?

ヨンコロってなんだ?


「あらま~可愛い。
どうぞ。
ゆっくりしていってね?」


誰!?


この人誰!?


顔は母さんだけど…

中身全然知らない人なんだけど。


だって、俺の母さんは…

コラーとか言って、殴るし。

空手黒帯だし。

男より男っぽいし。


そんな母さんが、女言葉なんて使うはずねえ!

錯覚だ、うん。

そういうことにしておこう。


「憐。
俺の部屋行くぞ。」


「え!?
…蓮!?」


俺は憐の手を強引に引っ張って、二階にある俺の部屋に入った。