「あーぁ…負けちまった。」


崎本は、いつもみたいにヘラヘラせず、普通に悔しそうな顔をした。


「じゃ、俺ら抜けるから。」


「れ、蓮…」


俺は、また憐の手を握って、皆と逆の方向に行く。


皆は、ヒューヒューとかって冷やかしてる。

崎本以外。


「あ、あの…っ////」


照れてる憐に向かって、俺はニッと笑ってみせた。


「射撃やってる時さ、どっち応援してた?」


余裕そうに聞いてみるけど、実は内心ドッキドキ。

結構不安。


「どっちって…
蓮か隼人?」


「他に誰もいねえだろ。」


早く答えろよ。


「どっち応援するとか、決めてなかったけど…
でも、蓮が弓放つ時、勝ってって…思った。」


ヤバイ…。

本当に、嬉しい。


「言い忘れてた…っつーか、言うタイミング逃したけど…
浴衣、似合ってるっ////」


「あ、ありがとうっ////」


憐は顔を真っ赤にしてうつむいた。