そう…
あれは暑い夏の日



二人で通りを歩いてた
久しぶりのデートだった


なのに…

「桜羅ッ!!」



勢いよく曲がってきたトラックがあたしたちの方に降りかかって


「神流ッ…」

神流の姿は見えなくなって…


ただ真っ白のあたしのワンピに
染み付いた真っ赤な血だけが

神流の居場所を示してた



「神流ッ!!」

何があったのか
そんなの知る前に
ただ彼の名前を呼んだ


周りの声なんて聞こえなくて
ただあたしの瞳から溢れた涙が
あたしの視界を遮った