「まっ、気が済むまで頑張ってみたら? 苦しくなったら、アタシや雨流がグチを聞いてあげるからさ」

場の空気を明るくしようと、彼女が笑みを浮かべてくれました。

「ありがとね、二人とも」

わたしも弱々しく微笑みます。

結局、わたし達3人は全ての授業が終わるまで、屋上で過ごしました。

屋上は普段、立ち入り禁止になっているので、3人だけで過ごす時間はとても心地いいものでした。

「じゃあわたし、そろそろ帰るね」

「ああ」

「じゃあまた明日」

2人を残し、わたしは屋上から去りました。

放課後のせいか、校舎内には人はまばらでした。

でも自分の教室の前を歩いていた所で、ふと足を止めます。

「今、わたしの名前が聞こえたような…」

恐る恐る教室の中を見ると、わたしの机を囲むようにして、仲の良かった女友達がいました。