その子はそれまでの勢いはどこにいったんだと不思議に思うほど静かになり、



『ならしょうがないね』と、寂しく笑って一緒にトイレを出た。



席へ戻ると、もちろん大翔がいて。



さっき聞いた話が話なだけに、目が合ったけど思わず逸らしてしまった。



そんな気まずい空気のまま………解散することになった。



あたしは蓮を待つために、みんなとはファミレスでバイバイした。



蓮に“今終わったよ”とメールをし、携帯を閉じた。



……すると、誰かが走ってくる足音がした。



その音がする方を見ると――…大翔がこっちに走ってきた。




「え、どうしたの?なんか忘れた?」




肩を上下に動かし、かなり呼吸が乱れている大翔。



それを見ただけで、相当急いだんだろうなって感じた。




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