―――僕は2年前、
不治の病とされる大きな病にかかり、そして死んだ。
助かる確率は3%未満。薬もほとんど効かず、延命手術で命を繋いでいる状態。


自分の力で起き上がることも出来ず、食事も誰かの補助を受けながら。
そんな自分が酷く情けなくて、徐々に嫌気が差す毎日。


そんな日々でも当時、婚約者だった彼女のおかげで僕は幸せを感じることが出来た。
明るく優しい彼女。忙しい中、毎日僕に会いに来てくれていた。
彼女とは僕が倒れていなければ既に挙式を挙げている筈だった。
…結局、叶わぬままに終わってしまったが。