「 あたし、何も忘れてないよ 」



―― 僕のことなんて忘れてしまっただろうか ――



「 あたし、全部覚えてるよ 」



―― 僕のことなど想ってもいないのだろうか ――



「 あたし、まだ貴方のことが、好きだよ…っ 」





―――2年という月日は、
まだ君に傷を負わせていた。


長いようで短い。
決して、忘れられるくらい、完全に癒えるくらい、長くは無い。