【稜version】
窓際で帆波は西谷と話してた。
帆波は顔を隠すような動作。
また、泣いてる?
また、俺のこと?
また、なんかした?
心配になり、帆波と西谷の方を見る。すると、ばっちり目が合う。
その一瞬だけで、ドキドキした。
俺は西谷に「また何かした?」という意味を込めてガン見した。
返事をくれたのは、西谷ではなく帆波だった。
帆波は俺を見て、優しい表情で首を横に振ってくれた。
俺も、微笑み返した。
会話なんてしてない。…だけど、何だか通じ合ってる気がして。
1人で喜んでいるバカな俺。
帆波の涙=俺が原因
という式ができてしまっている。
だから帆波の泣き顔見るだけで、俺は責任を感じるんだ。