「うん…好きなんだもん…」

「知ってる(笑)。稜だけに一途だもんね♪」


そう…。
私は信じられないほど一途なのに…稜は違うのかな。

稜は私じゃなくてもいいのかな。

「何寂しそうな顔してんの!!」

「…だって…」


私が泣きそうになると、稜がこっちを見てきた。稜は何かあると体育大会のときみたいに類に私のことを相談する。
直接言ってくれてもいいのに…。


「またこっち見てるよ。やっぱ心配してるって、あいつ」


私は必死に「稜のせいじゃない」という意味を込めて首を横に振った。

そうすると、稜は安心したように微笑んでくれた。