【帆波version】


大河に逃げられた!!(泣)
どうしよう…。
そんなことを考えていると、

「俺、帆波のこと好きだよ?」

「えっ…」
そんなこと…いきなり言わないでよ…。泣いちゃうじゃん…。

「え!?…ちょっ!!…俺、泣くような悪いこと言ったか!?」

稜が焦りながら私の目から溢れ落ちる涙を指で拭おうとする。


「言ってないよ…これは嬉し涙だから…気にしないで」

「…おう」



ねえ、いつの間にそこまで消極的を克服したの?
素直な気持ちをぶつけてくれてすごく嬉しいよ。
ありがとね。

私はこの日、稜の良いとこも悪いとこも好きになれた気がした。